合同会社 別視点(本社:東京都中央区、代表社員:松澤茂信)は、JR中央線・総武線高円寺駅の西側高架下エリアにて、お散歩ゲームイベント「まちの視点の百貨店」を、2020年12月12日(土)、13日(日)に開催いたしました。

 

 

 

 

■「まちの視点の百貨店」開催の経緯

 

「まちの視点の百貨店」は、地域住民とマニアがそれぞれの「視点」で引き出したまちの魅力を「体験するサービス」に変換し、参加者に提供・販売する一連のプロジェクトです。

コロナ禍で直面する「新しい生活様式」でも安心して楽しめる地域回遊型イベントの確立を目指し、始動いたしました。

 

初開催となる今回は、東京のJR高円寺駅・阿佐ヶ谷駅間を結ぶ約2キロメートルの高架下エリアが舞台となりました。

 

JR高円寺駅・阿佐ヶ谷駅間を結ぶ高架下で開催

 

事前に高円寺の地域住民やマニアとともに対象エリアを歩き発掘したまちを味わう切り口を、「アート壁」「はみだす緑」「誰かがいた跡」といった8つの「視点」に落とし込み、クエスト型散歩やウォーキングツアー、展示などの形で、イベント参加者に体験していただきました。

一定数以上の「視点」を獲得した参加者には、景品として高円寺の銭湯「小杉湯」の入浴券や飲食店「アンドビール」のドリンクチケットをプレゼントすることで、イベント会場から地元店舗への回遊を促しました。

 

このように多面的に地域の楽しみ方を提供することで、イベント参加者が高円寺の路上の風景を主体的に楽しむ機会をつくるとともに、参加者自身が住むまちの魅力を再発見するきっかけづくりを促しました。

 

事前ワークショップを経て絞り込んだ、高円寺を味わう8つの「視点」

 

「視点」を獲得した参加者にはシールや近隣店舗のチケットをプレゼント

 

 

■実施内容

 

本イベントでは、下記の企画を実施いたしました。様々なコンテンツを2日間に凝縮させることで、まちの新たな楽しみ方を多面的にアピールしました。

いずれも新型コロナウイルス感染拡大防止に配慮し、イベントや展示の屋外開催、特定スポットへの集中を避けるコンテンツの分散など、「新しい生活様式」に即した形でイベントを実施し、感染拡大防止と社会活動の両立を実現いたしました。

 

 

<事前ワークショップ>

・路上観察系マニアとの事前街歩き

イベントに先立ち、「片手袋」「ゴムホース」「シャッター」「アート壁」「路上園芸」という、まちに身近に存在するものを鑑賞・記録している複数のマニアたちと、イベント実施エリア(高円寺〜阿佐ヶ谷間)の街歩きを開催。

2時間ほどかけて対象エリアを自由な目線で探索した上で、それぞれの切り口から発見した「視点」を共有していただきました。

 

路上を観察するマニアたちと、開催エリアを街歩き

 

路上を観察するマニアたちと、開催エリアを街歩き
街歩き後、開催エリアを味わうための視点を洗い出し、共有

 

 

・地域住民向けのワークショップ

 

高円寺在住の住民向けのワークショップを開催いたしました。

ワークショップには、幼児〜30代の男女まで合計6名が参加。

「アート壁」「はみだす緑」「顔」など、上記マニアとの街歩きをたたき台に別視点側で絞った視点を参加者に共有した上、イベント実施エリアを歩いて、それぞれの視点に合致するポイントを探しました。

 

ワークショップには、幼児〜30代の男女まで合計6名が参加

 

ワークショップには、幼児〜30代の男女まで合計6名が参加

 

イベント実施エリアを歩いて視点を発掘

 

<イベント当日>

・まちを舞台にしたクエスト型散歩

上記のマニアや地域住民の事前協力のもと、最終的に高円寺を楽しむポイントを下記の8つの「視点」に落とし込みました。

・「アート壁」の視点
・「はみだす緑」の視点
・「顔」の視点
・「見立て」の視点
・「看板文字」の視点
・「片手袋」の視点
・「誰かがいた跡」の視点
・「街角DIY」の視点

イベント参加者は、上記8つの視点のポイントが解説された紙のガイドブック(無料配布)をもとに、高円寺を探索。それぞれの視点に合致する対象物を発見したら写真を撮影していただき、画像データと交換で景品をプレゼントしました。

 

それぞれの「視点」を解説したガイドブック

 

写真と交換で、景品プレゼント

 

・展示

メイン会場である高架下倉庫にて、上記8つの「視点」をもとに選んだ写真を、パネル映像で展示いたしました。

 

8つの「視点」に沿って選んだ写真を展示

 

会場内の壁面にも写真を映写

 

また高円寺〜阿佐ヶ谷一帯の地図上に来場者の個人的な思い出を貼付していただく「思い出の視点」コーナーや、開催中に参加者が撮影した写真を展示するパネルなど、イベント参加者の視点をリアルタイムで展示に反映させました。

 

参加者が高円寺エリアでの思い出を書く「思い出の視点」コーナー

 

会期中に参加者が撮影した写真をパネル展示

 

会場一角には、布地に印刷した壁と地面の写真を背景に、実物の室外機や植木鉢等を設置した「リアル路上フォトブース」を設け、提示する「視点」を来場者によりリアルに体感いただきました。

 

2次元と3次元の路上が合体した、リアル路上フォトブース

 

路上を映した大判の写真の前に、実物のゴムホースや狸の置物、鉢植えなどを設置

 

会場内には物販スペースも設置。散歩や路上観察などをテーマにしたグッズや書籍などを販売しました。

 

会場内には物販スペースも設置し、路上をより楽しむ各種グッズを販売

 

今回メインビジュアルを担当いただいたのは、イラストレーター・角裕美(かど・ひろみ)さん。会場周辺へのポスター展示だけでなく、会場内に色とりどりのキャラクターのイラストを拡大したパネルやフォトブースを設置することで、幅広い世代に対しビジュアル面での訴求を図りました。

 

高円寺駅〜高架下倉庫会場にかけてのポスター展示

 

メイン会場(高架下倉庫)入口

 

アルーク阿佐ヶ谷ウッドデッキには、フォトブースを設置

 

・地元店舗とのコラボレーション企画

上記クエスト型散歩で一定数以上の「視点」を獲得した参加者には、景品として、高円寺の銭湯「小杉湯」の入浴券や飲食店「アンドビール」のドリンクチケットをプレゼントすることで、地元店舗への回遊を促しました。

「小杉湯」とは、イベント期間中の12月12日・13日の2日間、館内でのパネル展示のほか、コラボ風呂「お散歩ゲームの湯」も開催。散歩で身近に目にする植物・アロエを使用した、アロエ風呂を提供いたしました。

 

地元銭湯「小杉湯」での展示

 

コラボ風呂「お散歩ゲームの湯」準備の様子

 

散歩で身近に見かける植物・アロエを使ったアロエ風呂を企画

 

・プチガイドツアー

イベント期間中、プチガイドツアーを開催。珍スポットマニア・松澤茂信と小杉湯番頭・塩谷歩波がガイドとなり、会場周辺の見どころを解説しました。

 

会場周辺の見どころを解説するプチガイドツアー

 

会場周辺の見どころを解説するプチガイドツアー

 

・デジタル観光ツアーアプリ「SpotTour」上でのスタンプラリー実施

デジタル観光ツアーアプリ「SpotTour」上に、上記8つの視点で高円寺を巡ることができるスタンプラリーをご用意しました。

タンプラリーはイベント終了後もアプリ上に残るため、いつでも誰でもアプリを活用してクエスト型散歩を追体験できるようにしました。

 

デジタル観光ツアーアプリ「SpotTour」上のスタンプラリー(“【まちの視点の百貨店】高円寺高架下スタンプラリー”)

 

・ウォーキングツアー

富士急トラベル株式会社との共同企画で、ウォーキングツアー「高円寺高架下を8個の視点で巡るガイドツアー」を併催いたしました。珍スポットマニア・松澤茂信と路上園芸マニア・村田あやこがツアーガイドをつとめ、会場周辺を上記8つの視点で歩きました。

約2時間のツアー後半では、参加者が各自で散策・発見した視点を発表しました。

 

珍スポットマニア・路上園芸マニアによるガイドツアー

 

ツアー後半では参加者が撮影した写真を発表

 

■参加者の声

「家族で楽しく過ごすことができました、ありがとうございました。普段は通らない道を通ってみようと思うきっかけと、新しい何かを発見する体験ができました。」

(40代・男性)

 

「とても楽しいイベントでした。今後別の場所での『まちの視点の百貨店』を楽しみにしています。」

(30代・男性)

 

「(おなじようなばしょでも)いつもよりいろんなものを見つけることができた。あんまりふだん見ないところにふしぎなものを見つけられた。」

(10代未満・女性)

 

 

■イベント概要

 

企画・運営:合同会社 別視点
パートナー:マルシェル by goo(NTTレゾナント株式会社)
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京
日時:2020年12月12日(土)11:00~17:00、12月13日(日)11:00~17:00
会場:高円寺ストリート西二号館(杉並区高円寺南3-70)、高架下倉庫(杉並区阿佐谷南2-36)
参加者:約550名(画像提供者91名、受領した画像数352枚)