DIYと聞くと、棚やテーブルを作ったり部屋の内装を変えてみたり、誰にでも出来ることではないし難しく感じる。

だけど、DIYの本来の意味、do-it-yourself(自分でやってみる)という観点で、まちを見てみると、意外と細かな”DIY的な営み”があちこちに溢れかえっていることに気づく。

 

カニが詰まってた発泡スチロールを植木鉢にしてみたり、表札がかまぼこ板に手書きだったり……。既製品ではまかないきれず積極的に作られたDIYもあれば、わざわざ既製品を買うのが面倒でなんとなく使われているDIYもある。

DIY的な営みには、人間が生活をするうえでの優しさや怠惰さ、苦労や哀愁が滲みでてしまう。普段、創作活動をしていない人たちの創造性を垣間見る瞬間でもある。

 

本稿では、街中にまぎれこんでいる「DIY的な営み」を愛でているマニアたちをご紹介する。

 

【インタビュー】無意識に継ぎ足されたこだわり・植木鉢(木村りべか・アーティスト)

 

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木村りべか・プロフィール

アーティスト。植木鉢と動物とかわいいものに興味があります。
HP:https://ribekakimura.wixsite.com/page
Twitter: https://twitter.com/pyooi

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ミニシアターの裏道にあった植木鉢

 

―植木鉢が気になって撮影し始めたきっかけは?

 

木村さん:最初に撮影したのは2009年、大学生の時でした。地元のミニシアターに映画を見に行った帰り、裏道に胡蝶蘭などの立派な植木鉢が4、5鉢置かれていたんです。植物は枯れ始めていましたが、綺麗な色の布やリボンで飾られていて、ちょっと前の華やかでいい思い出がじんわり伝わってきました。

それ以来、まちにある植木鉢に気づくようになりました。

観察を始めると、家によって植木鉢の様子が違うのが分かって。たとえば塗料の容器が鉢になっていると大工さんなのかな、とか、鉢の置き方が均等だと几帳面なのかな、とか、植木鉢の状態から育てている人の職業や生活、性格を想像するようになっていきました。

 

―木村さん的に、「植木鉢がありそうだな」と嗅覚が働くのは、どんなまちですか?

 

木村さん:植木鉢って、どこにでもけっこうあるんですよね。ただ、家で育っているものなので、家がたくさんあって、小さい道がたくさんあるまちだと、出会いやすいような気がします。Google Mapで見ると、グネグネした小道が多く、入り組んでいそうなまち。

実際に歩くときは、「ありそう」という自分のカンも働かせつつ、時間の許す限りとにかく小道に入っていっています。

 

―植木鉢の中でも、特にグッと来るものはありますか?

 

木村さん:植物が元気ですくすく育っていそうなものがいいですよね。枯れすぎているのもそれはそれで良さがありますが。

あとは、ざっくり分けると「小物(人工物)」と「並べ方」ですかね。

小物は、選び方に育てる人のセンスが出ると思っています。たとえば洗濯槽、お釜、バケツ、急須といった「それ選ぶ?」みたいなものを鉢にしていたり、スズランテープで鉢をめちゃくちゃ固定していたり。あとは、配置にこだわっていたり。

想像の斜め上をいって自分の「植木鉢」像を更新してくれるものが風景から見えると、グッと来ますね。

植木鉢って基本的には、生活を良くしたいなと思うのがきっかけで始めると思うんですが、ポジティブな気持ちと、家の人のセンスが気軽に見れちゃうのが面白いですよね。鑑賞目的だから、美しくしたいっていうポジティブな思いがあるけど、植物だから手に負えなくて人が振り回されている部分もあって。

 

 

 

―撮影時にマイルールはありますか?

 

木村さん:「触らない」ことと「気になった植木鉢があったら近所も見てみる」という2つですね。

いい植木鉢があると「私もやってみようかな」って、隣近所で似たようなテンションの植木鉢が増えていく確率が高いと思っています。

 

―育て主にお話は聞きますか?

 

木村さん:基本的には聞かないですね。植木鉢を見て「この家の人はこういう人なのかな」と勝手に想像するのが好きなので、謎のままにしておきたいです。

過去には話を積極的に聞いたり、植物を分けてもらいにいったこともありますが、私が惹かれるのは、あくまで見た目の面白さ、見たことない風景を写真に切り取ることだと思っているので、分からない状態も大事にしたいと思っています。

 

―確かに、ご本人も把握してなさそうな、無意識のこだわりが出ちゃっているところが面白さな気がしますね。

 

木村さん:植物だから長いスパンで付き合っていて、その間になんとなく鉢が重ねられたり、紐が増えていったり、かわいい動物の置物がいっぱいになったりして。そうやって何年も時間が重ねられたものを路上でパッと見られるのが面白さの一つですね。

一朝一夕で得られないスキルが重なった絵画を、美術館で見られるのと近い気がします。

 

―それを何年もかけて作り出せるまちの状況があったっていうのもいいですよね。木村さんがこれまで訪れた中で、植木鉢目線でよかったまちはありますか?

 

木村さん:平井ですね。手のかけ方、植物の元気さ、オリジナリティーなど、すべて良かったです。

特に好きだったのは、「袋の家」って呼んでいるおうち。冬になると「防寒対策」って書いたビニール袋が植物にかかっていて、春になって袋を取ると、中からきれいな花がたくさん現れて。棒の使い方や鉢の配置も、独特の工夫があってよかったです。

 

袋の家・冬

 

袋の家・春

 

―気になるポイントは、その時々で変化していますか?

 

木村さん:最初はとにかくたくさん置いてあったり、派手な飾りに惹かれてましたがが、歳をとって枯山水が分かるようになるってことなのか、シンプルな中に良さがあるものに惹かれるようになりました。カネノナルキに猫のチクチクがヘビメタの首輪みたいに置いてあるものとか。

 

猫よけのチクチクが巻かれたカネノナルキ

 

また最近は、キラキラのモールを植木鉢に引っ掛けるだけでクリスマスっぽくする「みなしクリスマスツリー」が気になっています。11月下旬くらいからクリスマス時期までの期間限定でまちに現れるので、時期が来ると「今日見に行くか」って見に行くようになりました。

「キラキラがあればクリスマスっぽいでしょ。楽しいでしょ」って、楽しもうとしている感じがいいですね。

宗教が混在する日本独特の感性だと思うんですが、枯れ気味の木でもモールをかけとけばいいか、っていうものもあれば、しっかり飾りを買ってつけたものもあって。持ち主の性格が出ますね。

 

みなしクリスマスツリー

 

―そういえば木村さんは「#家はガムテープで直せる」とか「#切られた木」なども撮られていますよね。DIY目線で通ずるように思います。

 

家はガムテープで直せる

 

木村さん:ガムテープって、工作の素材くらいにしか思っていなかったんですが、ある時に畳くらいのサイズで家を直している様子を見て、衝撃を受けたんです。ペラペラのガムテープで、家っていう個人が所有できる一番大きいものを直せるの?って。ガムテープで植木鉢を壁に貼って、動かないように固定している家もありました。

ガムテープって、手に入りやすくて自由度が高い割りに、結構堅牢な素材なんでしょうかね。

 

切られた木

 

「切られた木」は2011年頃から撮影をはじめました。最初は良かれと思って植えた木が、何かの理由があって切られちゃって。でも根っこがあるので全部は撤去できないからやむを得ず切られた状態で残っている。

自分が知っている、葉があって枝が繁っている「木」じゃない状態なのが、風景として面白いなと思って。

 

 

―かつては家を象徴する存在だったのが、切られた状態で残っているっていう後ろめたさや哀愁がありますね。景観の中で見て見ぬ振りをされがちなものだと思うんですが、写真として並ぶと「ドキッ」としてしまう。

 

木村さん:植木鉢は、並べたり小物を足したりと、色々なものを継ぎ足したプラスの要素が面白いなと思っていましたが、「切られた木」はマイナスの面白みが表れた風景だなと思っています。

最初は良かれと思って植えた木が、最後は切られて。相反する行動が「切られた木」一本から見えてくるのが面白いです。

 

―撮影されたもののアウトプット方法は?

 

木村さん:SNSにアップしたり、プリントして写真の展示をしたりしています。ZINEも制作しました。その時によって自分が気になるポイントも変わるので、写真展をするにしても選ぶ写真が変わってくると思います。

 

―アウトプットしたことでご自身や周りの変化はありましたか?

 

木村さん:「植木鉢って見たことはあるけど、こんなにおもしろいものがあるんだね」という反応が一番多いですね。視界には入っているけどスルーしている存在なんだな、とあらためて思いました。

ZINEは、時間が経って「あのときこういうものを見ていたんだな」というのを形として見返せるので面白いですね。形になると、自分がこういうのが気になるんだなというのが分かって、もっと掘り下げるためのとっかかりになりますね。登山するときのコンパスみたいに。

アウトプットしてみて「イマイチだったな」という場合もあるので、作るという行為は、続けるにあたっての区切りや確認作業にもなりますね。

「言葉にする」ということも、これからやっていきたいですね。自分の解像度も上がりそうだし確認にもなるな、と思うので。

 

―木村さん目線で、植木鉢にまだ目が行っていない人が観察するコツがあれば教えていただけますか?

 

木村さん:小物と置き方で、生活を想像するのが好きです。

小物は、「紐」「棒」「台」「鉢」に注目してみると面白いです。

倒されたくないという気持ちに従って蜘蛛の巣みたいに貼られた紐とか、植物を自分の思う方向に育てたいと思って鉄の棒を木につけて連結させたものとか。台は、植木鉢を置く土台としてしっかりしていなければならないので、DIYスキルの見どころがありますね。コンクリートブロックを横ではなく縦にしたり、しっかりした土台を作ったり。鉢は、既製品ではなくカップラーメンの鉢やゴミ箱とか、身近な日用品から選抜して代用しているものが見どころありますね。植物に優しい人は穴を開けたりして。

そのへんの小物使いが人によって様々なので、見どころありますね。

 

 

あとは、配置。水平にたくさん並べて増やしていくおうちと、垂直に吊るしたり重ねたりしていくおうちと。置き方でもテクニックがあったりするので、そこもポイントですね。

几帳面な並べ方やランダムな並べ方で、人柄が出ますよね。

 

配置

 

【インタビュー】オフィシャルなサインを手作りで補完(ちかく・野良サインマニア)

 

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ちかく・プロフィール

駅で見られる、駅係員や工事関係者が勝手に作成したような貼り紙や、あらかじめ定められたサインシステムから逸脱した案内表示のことを〝野良サイン〟と呼んで、撮り集めています。

https://eidantoei.org
https://twitter.com/ooooooooo
https://twitter.com/norasign

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駅の「野良サイン」

 

―「野良サイン」を鑑賞し始めたきっかけは?

 

ちかくさん:当初は駅にあるオフィシャルなサインシステムのデザインが好きで、実際に現地で案内表示に注目してみたり、図書館でサインの計画に関する資料を眺めたりもしていたんですが、見ていくうちにだんだんと、その周辺にある貼り紙が見えてくるようになりました。

ただ、当時はサインのかっこよさのほうに惹かれていたので、正直最初は「なんでこんなの貼っちゃうんだろう」っていう見方をしていました。でもそういった貼り紙は誰も記録していないものなので、撮り集める価値があるかもしれないと思い、2008年〜2009年頃から写真に撮りはじめました。

 

その後、大学の卒業制作で、撮り集めた写真を「野良サイン」と名付け、展示や冊子制作を行いました。それ以外では、特に積極的に発信・共有はせず、黙々と撮影してローカルで溜め込んでいくのがメインでしたね。

 

―「野良サイン」って、人が好き勝手に作っちゃう、制御できない生き生きした感じが見えるいい言葉だなと思います。

当初は「なんでこんなの貼っちゃうんだろう」って思っていたところから、「いいな」と思った変化はどういうところから?

 

ちかくさん:視覚的にパワフルなものや、とにかく大きいもの、ガムテープで一生懸命作ったものなど、力作を色々と見ていくうちに、単純にかっこいいなと、ポジティブに捉えられるようになってきました。

 

モールで飾られた野良サイン

 

 

―初期に衝撃を受けた野良サインはありますか?

 

ちかくさん:「野良サイン」の存在を意識しはじめた2008年に、三田線の巣鴨駅で見た野良サインです。

巣鴨は「高齢者が多そう」という漠然としたイメージがあったので、視覚的に訴求力のある野良サインが見られるのではないか……という期待から、「野良サインを探しに行く」という目的で行ってみました。

でっかく印字された「この先入口」「出口専用」などのサインをたくさん見ることができましたのですが、予想していた感じとは違って色は抑えめだったのが意外でした。ブログにも詳しく書いています。

 

―撮影はどのようなペースで?

 

ちかくさん:出かけたついでに見つけたら抑えておく、というのがメインですが、たまに気が向いた時に野良サインだけを撮影しに出歩くこともあります。

銀座線は、3年おきに全駅の野良サインを撮影しています。最初は2009年。銀座線を選んだ理由はなんとなくでした。古くからある路線であることや、天井が狭かったり構造が複雑だったりで見通しの悪い場所が多い、というイメージから「野良サインが多そう」と予想し、行ってみました。実際すごかったですね。

当初は3年おきにやろうとは思っていませんでしたが、たまたま3年後の2012年に「そろそろもう一回見てみようかな」と思って、さらに3年後の2015年、「今見ればちょうど3年後になる」とまた見に行って。

気づいたら3年おきになっていきました。最新の2018年までは、冊子にまとめています

次は、今年なんですよね。

 

―定点観測していくと変化は見られましたか?

 

ちかくさん:銀座線に関しては最初の2009年がピークで、数的には減った印象があります。その分、オフィシャルの案内がどんどん充実していっています。最初に見た野良サインはほとんど残っていないですね。かといってゼロにはなっていないので、早く見に行きたいですね。

 

―銀座線の中でも、特に野良サインが多い駅はあるんですか?

 

ちかくさん:銀座線は観光客の人が使う確率が高いので、どの駅でも英語併記の野良サインが増えていますが、突出して多い駅はないないかと思います。工事中で一時的に多い場合もあるのでタイミングによっても変わってきて。

 

―なるほど、観光客が多かったり工事中でいつもと違うっていう点が、野良サインが増える要因なんですね。

 

ちかくさん:そうですね、複雑な構造をしていたり、乗り換えが難しい駅だと、オフィシャルな案内表示ではまかないきれないため、野良サインは多くなりがちですね。駅員の方に問い合わせも多いので、聞かれる回数を減らすために貼り紙で対処していく、ということなんだと思います。

 

きっぷうりばを示す野良サインが、たくさん掲示されている

 

あとは、乗り換え専用改札。たとえば新宿駅のJR改札から私鉄に乗り換える改札には、「ここは出口じゃないです」っていう貼り紙がたくさん貼ってあります。自分自身も間違えてしまうことがあるので、客側の気持ちも分かるし、駅員さん側がお客様のミスを減らしたいという気持ちも分かります。

 

地方のローカル線など、迷いようがない場所だと野良サインはほとんどないですが、周辺にイベント会場があったり、人々が集まりやすい施設があると、それにフォーカスした案内が出ている場合はありますね。

 

―ちかくさん的にグッと来る野良サインは、どのようなものでしょうか?

 

ちかくさん:視覚的に面白いかどうかが大きいかもしれないです。派手だったり工夫が光っているものは、撮らなきゃという気持ちにさせられます。

たとえば、もともと掲示されていたオフィシャルな案内を印刷して貼っているもの。勝手に「写真複製サイン」と呼んでいます。オフィシャルなものに比べて、写真の歪みや暗さといった質の悪さがあるんですが、なんだか好きですね。そういうのを見ると、ちゃんと記録しておかなきゃ、という気分になります。

 

写真複製サイン

 

―たしかに、一時的なものだと、次はなくなっているかもしれないですもんね。駅以外の野良サインには興味ないんですか?

 

ちかくさん:正直そんなにはないですね。オフィシャルな案内があった上での手作りの表示、という側面に惹かれるので。

駅以外ですごいと思ったケースは、セブンイレブンの「セブンカフェ」です。

「セブンカフェ」が出始めた頃、ボタンの押し間違いが多かったみたいで、店舗ごとに「こっちがラージです」「こっちが普通サイズです」といった感じで手書きの案内が店舗ごとに貼り付けられた時期があって。全国に1万以上の店舗があって、全く同じコーヒーメーカーが設置され、各店舗の方がそれぞれ工夫をこらして対応しているっていう状況がすごい、と思って写真に撮っていた時期がありました。野良サインにも通じるものがあって。

ただ、SNSにまとめて淡々とアップしていたら、意図せずデザイナー批判と捉えられそうになってしまい、辛くなって途中で辞めてしまいました。今思えば、撮影者の意図をきちんと伝えられていなかったと反省しています。

駅以外で、あれぐらいすごいって思ったケースは他にないかもしれないです。

 

―基本がありつつも、それぞれが工夫している様子に惹かれる、ということでしょうか。時間が経つにつれて、野良がオフィシャルに変化する場合もあるんですか?

 

ちかくさん:野良サインだったものがオフィシャル化した事例は、たまに見かけますね。パワポで作られたであろう図が、しばらく経ってそっくりなオフィシャルのサインに置き換わっていたことがありました。

「出世したね。きれいに直してもらってよかったね」みたいな気持ちになりました。

 

―子どもの成長を見守る親のような気持ちですね。記録されたもののアウトプット方法は?

 

ちかくさん:メインはインターネット、同人誌、グッズです。インターネットだと、ハッシュタグを付けてSNSで共有したり、ブログを書いたりしています。

 

―アウトプットしたことで、ご自身や周りの反応で変化はありましたか?

 

ちかくさん:全然知らない人にも届くようになりました。最初はせいぜい身近な人に届くくらいだったのが、会ったことない人がハッシュタグを付けてアップすることも増えてきて、自分の関知しないところにまで届いたという広がりを感じました。

また、イベントに出展した際、駅で働いて野良サインを作っている人が声をかけてくれたことも。

オフィシャルのサインシステムを作っている人にも出会って、「参考になります」って言ってもらえました。

野良サインって、オフィシャルなサインのことが好きな人からすると、かつての自分がそうだったように、「なんでこんなものを作ったんだ」っていう方もいます。作っている側の方から「好意的に捉えてもらって嬉しい」とおっしゃっていただけたことも。

自分自身、できる限りいいところだけを見ていきたい、という気持ちはありますね。

 

―はじめての方が野良サインを楽しむポイントがあれば、お伺いできますか?

 

ちかくさん:ぜひ記録し、共有してほしいです。

野良サインは、駅ごとの担当者の個性がダイレクトに出るので、駅ごとの特色も見どころです。とりあえず自分の身近な駅をくまなく見て定点観測すると、駅の人のセンスや、「もしかして人変わった?」みたいな経年変化に気づくようになります。

それに気づくための第一歩として、地味なものでも写真に撮ってみるというのは大事かもしれません。

野良サインのことを、あまり嫌いにならないでほしいですね。いいところを見つけて、かわいいなと思ってあげてほしいです。

 

DIYは、いとおしい

 

住宅街で、商店街で、駅で。

まちの思いがけない場所に、人の手仕事がまぎれこんでいる。

家主の営みの蓄積が垣間見える植木鉢や、オフィシャルなものがほとんどの駅に貼られた手作りの野良サイン。

街角DIYをとおして、無機質だと思っていたまちの景色に、人の暮らしや人間味がにじみ出て見えてくる。